倉庫実務7 分で読了

保税倉庫か、非保税倉庫か。
輸入ワインはどちらに置くべきか

同じ荷物でも、保税倉庫に置くか非保税倉庫に置くかで、税金を納めるタイミング、積戻しの可否、中国語ラベルを貼る段階が、すべて変わります。

新しいお客様から最初にいただくご質問は、ほぼ決まっています。この荷物は保税倉庫と非保税倉庫、どちらに置くべきか、というものです。

一律の正解はありません。ただ、この問いは三つのより具体的な問いに分けられます。税金をいつ納めたいのか、中国国内に入れない可能性があるのか、そして中国語ラベルをどの段階で貼るのか。この三点が定まれば、答えはおのずと決まります。

一、税金は、まだ納めるときではない

保税倉庫の最も直接的な利点です。貨物が保税区に入ると税関の監督下に置かれ、関税・消費税・増値税はいずれも課税が繰り延べられます。納付が生じるのは、貨物を区外へ搬出し、国内市場へ入れるとき。実際に搬出した数量に応じて申告・納税します。

非保税倉庫はその逆です。入庫の前に輸入通関が完了しており、税金はすでに納付済み。倉庫が担うのは保管と配送のみとなります。

この差はキャッシュフローに直結します。40フィートコンテナ一本の輸入ワインであれば、税額は六桁に達することも珍しくありません。半年かけて販売する在庫であれば、保税倉庫に置くことで、その支出を販売の進度に合わせて分散できます。入港した週に全額を投じる必要はありません。

二、中国に入れないなら、そのまま積戻しできる

見落とされがちな、保税区のもう一つの使い方が免税での積戻しです。

保税区に置かれている間、貨物は中国の関税領域に入っていません。したがって国内販売を見送ると決めた場合、第三国・地域への積戻しを申告でき、中国の輸入税は一切生じません。

これが効いてくるお客様は二種類あります。一つはアジア太平洋または大中華圏の代理権をお持ちで、周辺市場へ振り向ける可能性のある輸入商社。もう一つは新しい銘柄を試験的に投入し、中国市場の反応をまだ測りかねているブランド。保税倉庫は、税を納めたまま在庫を抱え込む事態を避ける退路になります。

三、中国語ラベルは区内で貼れる。貼ってから通関する

保税倉庫の機能のなかで最も過小評価されており、当社が実務で最も多く使っているのがこれです。

輸入プリパッケージ食品は、国家標準に適合した中国語ラベルがなければ国内で販売できません。そしてラベル貼付、印字、詰め替え、ギフト箱の組立といった簡易な流通加工は、保税区内で行うことができます。加工が先、通関が後です。

順序が逆になるとどうなるか。先に通関して国内へ搬入したあとでラベルの不備が判明した場合、税金はすでに納付済み、貨物も国内の流通段階に入っています。是正にかかる時間も調整の手間も、格段に大きくなります。

保税状態のうちに気づけば、貼り直しはもちろん、積戻しという選択肢まで残されています。

実務上の助言:中国語ラベルの内容確認は、本船入港前に済ませておくのが最善です。着荷後の確認は、区内であれ区外であれ、後手に回ります。

四、分割して搬出できる

保税倉庫では「一括申告・分割搬出」が可能です。一度申告し、複数回に分けて区外へ出す。今週は華東のお客様へ200ケース、翌月はEC向けに500ケース、それぞれの数量で申告・納税します。区内に残る分は保税のままで、資金を寝かせません。

受注ごとに小口で動く販売形態、あるいは銘柄数が多く一銘柄あたりの数量が少ない場合、この仕組みが解放する運転資金はかなりの額になります。

  • 保税区内および区間で、貨物を動かさずに所有権を移転できる
  • 第三国・地域への積戻し申告が可能
  • 回転の遅い銘柄に、前もって課税されない
  • 高額品はサンプリング免除の申請を支援

五、非保税倉庫のほうが適する場合

保税が常に優れているわけではありません。税関の監督が一層加わるぶん、手続きは長く、運用要件も厳格です。次のような場合は、非保税で進めるほうが簡明です:

  • 入荷前に確定注文があり、着荷後すぐ配分する
  • 一件あたりの貨値が高くなく、課税繰延の効果が薄い
  • 消費地に近い位置からの迅速な配送を優先する
  • EC向け出荷代行で、小口かつ短納期
  • 回転が速く、在庫期間を週単位で数える

六、実際には、多くが両方を使う

一定の規模をお持ちの輸入商社は、どちらか一方を選ぶことはほとんどありません。一般的なかたちは、入荷した貨物をまず保税倉庫に入れ、区内でラベル貼付と包装を済ませ、販売の進度に合わせて分割搬出する。搬出後の在庫は非保税倉庫に置き、全国配送とEC出荷を担わせる、というものです。

これには一つ条件があります。二つの倉庫が同じ体制の中にあることです。貨物は内部で移動でき、積み替えも不要、書類も途中で途切れません。保税と非保税が無関係な二社に分かれていると、その橋渡しに生じる輸送費・時間・調整の手間が、保税で節約したはずの金額を食い潰してしまいがちです。

当社は上海・外高橋保税区と奉賢・海龍路にそれぞれ自社倉庫を構えており、まさにこの運用のために設けたものです。

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